2026年01月25日、フィギュア四大陸選手権、女子シングルで優勝した青木祐奈 写真/新華社/共同通信イメージズ
(松原孝臣:ライター)
映画の世界をそのままに再現したかのよう
1月23日、フィギュアスケートの四大陸選手権女子フリー。最終滑走、中井亜美の得点が出て自身が優勝であることを知った瞬間、涙が止まらなくなった。
青木祐奈は昂る感情を抑えようがなかった。
昨年12月、全日本選手権5位でこの大会の代表に選ばれ、ミラノ・コルティナオリンピック代表の中井亜美、千葉百音とともに出場した。青木にとって初めてのチャンピオンシップスの大会だった。
ショートプログラムは『アディオス・ノニーノ』。71.41点と自己ベストを更新する好演技を披露して2位につける。
迎えたフリー。プログラムは『ラ・ラ・ランド』。
スタート。そこからの4分間は、長く記憶されてしかるべき時間であった。
映画の世界をそのままに再現したかのような音楽表現。向ける視線の先、足さばき、指先まで神経が張り巡らされたしぐさ……どこまでも行き届いて丁寧で、華やかなさを思わせる演技が繰り広げられる。スローパートでも息継ぐ間もないのではないかと感じさせるくらい、凝縮されている。
一方で、冒頭のトリプルルッツ-トリプルループ、さらにはダブルアクセルからの3連続ジャンプの最後にトリプルフリップと、高難度のジャンプを組み入れている。
ジャンプに限らない。スケーティング、スピンやステップ、つなぎまで、 技術に裏付けされていて、だからこそ成立する表現の世界があった。
フリーの得点は145.98点、総合得点は215.78点。ショートプログラムも含めすべてで自己ベストで表彰台の真ん中に立った。
「今朝から体調が少し良くなかったんですけど、その中で自分にしっかり集中して、練習してきたことを体が覚えていてできたかなと思うので、満足いくフリーができてとても楽しく滑ることができました。このような結果をいただけると思っていなかったので、今は実感が湧かないですけどうれしいです」
