少女買春をチャットアプリでやり取り、中国系組織や現地妻の存在
安田:現地で強烈に感じたのは、日本人と中国人の買春の違いです。日本人の場合は、倫理的にも法的にも著しい悪事であることを完全に自覚したうえで、国内で居場所がなさそうな人が、一人で来るイメージ。日本から変なコスプレとか撮影機材を持ってきているような人もいるようです。ねっとり湿度が高くて、陰惨な感じです。
一方で、中国人からは罪悪感のようなものがほとんど伝わってきません。多くの人は、相手の女性が未成年かどうかも判断基準として重要ではなく、たぶん「安いから」が理由。罪悪感がないので、友だち数人とワイワイ盛り上がりながら、市場で野菜やニワトリを買うようなノリで、女性を3~4人ガーッとかっさらうようにしてそのまま消えていく。
女性たちと食事やKTVなんかを共にして、いっしょに遊んでからホテルに消える人も、日本人よりも中国人のほうがずっと多いようです。もっとも、これはKTVでの薬物パーティーや乱痴気騒ぎと表裏一体なので、「中国人のほうが健全」とは間違っても言えませんが。
いっぽう、中国人は「安いからラオスで未成年を買う」という層が多いと感じますが、一部には完全な小児性愛者コミュニティもあります。以前、見せてもらった中国のチャットアプリ、WeChatの画面です。
チャットアプリ(SNS)で少女たちが売買されていると見られる(提供:安田峰俊)
中国政府に監視されているはずのWeChatで、堂々と少女の売買のやり取りをしています。売る側が少女の動画を出し、買う側が「これいいね」と平然とやり取りしています。未成年であることへの違法意識は薄いことがうかがえますし、監視する側の当局もこうした行動を野放しにしていることがわかります。
いっぽう、「売る側」の元締めの多くは中国人です。ただ、ラオスの首都ビエンチャンの大型ホテル型施設などは相当な資金が必要で、背後に大組織がいる可能性もあるのですが、国境近くの街で見た市場の運営者やスカウト役について取材すると、意外と一般人が多い。つまり、でかい組織のマフィアとかではない人です。
チャットアプリ(SNS)で少女たちが売買されていると見られる(提供:安田峰俊)
中国とラオスは国境がつながり、高速鉄道で人が簡単に行き来できる結果、主要都市にラオス人の現地妻を一人ずつ抱えるような中国人が結構いるといいます。こうした中国人男性と現地妻がビジネスとして結びつき、妻の村から少女を連れてきて市場に並べ、ビジネスが成り立っているようです。
これらは大して儲かるわけでもなく、サイドビジネスとして人身売買や未成年売春の提供をおこなっている。ラオス人も中国人も罪悪感がないから、普通に市場でニワトリを売るみたいに商売が成り立っている。むしろグロテスクです。