立民・公明合体に隠れた自民のアゲインスト
衆院選(特に小選挙区)における構図の変化のうち、自民党にとって影響が大きいのは以下2つだ。
1つ目は、立憲民主党と公明党による新党・中道改革連合の設立だ。立憲民主党と公明党に所属していた衆議院議員の大部分が中道改革連合に参加している。会派ベース(1月22日時点)では172議席に達し、自民党の規模に匹敵する。
従来、自民党や国民民主党、参政党が議席数を増やす中、立憲民主党や公明党がいわば「草刈り場」になりやすいと想定された。だが、共に組織票に強みを有する立憲民主党と公明党の実質的な合流により、小選挙区では善戦する可能性が出てきた。
2つ目は、参政党による小選挙区の積極擁立だ。参政党の神谷代表は、自民党のうち「高市さんの足を引っ張ろうとしている候補」がいる小選挙区に対抗馬を立てる方針を掲げている。高市内閣の支持率の高さを活用する斬新な手法と言えよう。
参政党が対抗馬を立てれば、その自民党候補が「非保守」や「反高市」といったレッテルを貼られるリスクがあり、保守票が割れやすい。他党の候補が「漁夫の利」を得るケースも出てきそうだ。
これらの逆風を踏まえても、与党が過半数を確保する可能性が高いと予想されるものの、従来と構図が大きく変わるため、議席数の帰趨はかなり不透明だ。
金融市場では、主要メディアによる議席数の情勢調査が従来にも増して注目されよう。基本的には、与党優勢の情勢調査が出れば「高市トレード」が強まり、逆も然りという展開になろう。
なお、近年は主要メディアによる情勢調査が(投開票当日の出口調査ですら)外れてサプライズが生じるケースが増えている点に注意する必要がある。まさに投票箱の蓋を開けてみなければ分からない状況だ。