もしも自民党が単独過半数を獲得すれば
与党過半数の次に注目される議席数は、自民党単独で過半数(233議席)に届くか否かであろう。単独過半数に届けば、高市首相が自民党内において求心力を強めることができる。
自民党が単独過半数を確保できるか否かの水準は、与党が絶対安定多数を確保できるか否かの水準にもほぼ重複するので重要となる。
自民党が単独過半数を確保できれば、日本維新の会が28議席まで減っても、与党で絶対安定多数(261議席)を確保できる。与党にとって、参議院は過半数割れの状況に変わりないものの、衆議院における国会運営が円滑化しよう。
なお、自民党が単独過半数を確保できれば、昨年末に連立政権からの離脱が取り沙汰された日本維新の会への依存度が下がることを意味する。日本維新の会が連立政権から離脱しても、首班指名の獲得や予算の自然成立が自民党単独で可能になる。
法案の成立については、自民党単独では(衆議院で3分の2を確保しない限り)不可能だが、国民民主党による協力を得れば可能になる。すなわち、自民党が単独過半数を確保すれば、日本維新の会の影響力が弱まり、代わりに国民民主党の影響力が強まりやすいということだ。
自民党は議席増の見込みだが……
支持率動向だけをみれば、自民党は議席数を増やす可能性が高そうだ。自民党の政党支持率の伸び悩みが懸念材料としてしばしば指摘されるものの、内閣支持率が高水準を維持している。両者の乖離は、高市政権が無党派層の支持を集めていることを意味し、国政選挙では有利に働くだろう。
1月上旬に冒頭解散が報じられた当初は、自民党が大勝し、単独過半数を視野に入れるとの見方が優勢であった。ただ、衆院選(特に小選挙区)の構図が従来と大きく変わり、自民党にとって逆風も吹いている。
自民党は議席数を増やす可能性が高いとしても、どの程度となるかかなり不透明になってきた。日本維新の会が関西以外で苦戦し、議席数を減らす可能性も取り沙汰されている。勝敗ラインである与党過半数を割り込む可能性もゼロではない。