与党過半数で進退をかける諸刃

 高市首相は、今回の衆院選における勝敗ラインについて、自民党と日本維新の会の「与党で過半数」と言及、「内閣総理大臣としての進退を賭ける」と明言した。自民党の鈴木幹事長、および日本維新の会の吉村代表も、勝敗ラインを与党過半数に設定している。

 石破前首相は、2024年の衆院選、2025年の参院選ともに与党(当時は自民党・公明党)で過半数割れという敗北を喫しても、自民党が比較第一党を維持したことを理由に総理・総裁の座にとどまった。

 だが、高市首相は、与党過半数割れなら責任をとると明言、退路を断った格好だ。支持率の高い高市政権の継続自体を争点にすることで、衆院選を有利に進める戦略とみられるが、同時に自民党が比較第一党を維持しても退陣するリスクをはらむ。

 衆議院事務局が公表している会派ベース(1月22日時点)の議席数をみれば、自民党は199議席、日本維新の会は34議席を有しており、与党でちょうど過半数(233議席)に位置する。公認候補でなくても与党会派に属する議員を含めて現状の議席数を維持できれば、高市首相は続投を表明、与党の執行部もそれを支持しよう。