最初の近代日本人・西周の誕生
オランダ留学は、西周を「逸早く近代日本人に転換」させた決定的期間であった。西は西洋の知性を体系的に受容し、帰国後の活動の理論的支柱を確立した。
西洋の思想と制度という強力な知的武装を終えた西が、幕末から明治維新へと向かう日本の政治的中心で、その知識をいかに実践していくのか。西周の物語は、思想から行動の舞台へと移ることになる。
次回は、帰国した西が開成所教授から将軍の側近となり、京都で活躍する姿を紹介し、特に西が著した『百一新論』の歴史的意義を考察する。さらに、徳川慶喜との関係の実相を捉え、加えて特に日本初の憲法草案と言われる「議題草案」について、詳しく見ていきたい。



