2025年12月10日、第102回箱根駅伝記者発表会、発言する青学大の原晋監督(左) 写真/共同通信社
(スポーツライター:酒井 政人)
青学大・原晋監督はゴルフに例えて表現
2026年1月2、3日に開催される第102回箱根駅伝のチームエントリーが12月10日に行われた。同日、記者発表会があり、全21チームの指揮官たちが集結。チームの特徴と本番に向けての意気込みを語った。その内容を抜粋してお伝えする。※カッコ内はエントリー選手10000m上位10人の平均タイム。
青山学院大学・原晋監督(28分01秒08)
「箱根駅伝をゴルフに例えると、パーだけでは勝てません。バーディーやホールインワンが必要です。本学で、それができるのが黒田朝日です。しかし、出雲は7位、全日本は3位に終わりました。選手たちに『俺が青学を勝たせるんだ』という強い覚悟が芽生えてきて、10000m平均タイムも上がりまして、当初0%だった箱根駅伝の優勝に手が届くところにきています。そこで恒例の作戦名です。一人ひとりが大手町の一番星となって輝いて帰ってきたい。名付けまして、『輝け大作戦』。これでいきたいと思います」
駒澤大学・藤田敦史監督(28分35秒00)
「現在の4年生が1年時に本学初の駅伝3冠を経験して、彼らがいるうちに『箱根を勝たせたい』という思いがあります。夏は佐藤圭汰と伊藤蒼唯が故障したなかで、主将の山川拓馬がチームを引っ張り、中間層の強化ができました。そのおかげもあり、全日本は17度目の優勝を達成できました。山川、佐藤、伊藤、帰山侑大の4本柱と、夏から上がってきた選手を起用できれば総合優勝が見えてくると思います。特に4年生に期待しています」
國學院大學・前田康弘監督(28分23秒54)
「第92回大会は予選会で敗退しました。それから10年の月日を経て、優勝争いできるチームに変貌を遂げています。前回は初めて総合優勝を意識しましたが、上位2校の足元に及ばず、非常に悔しい思いをしました。今年度に関しては箱根駅伝の総合優勝一点を見つめて、チームを作ってきました。主将の上原琉翔を中心に非常に雰囲気も良いですし、チーム一丸となって初優勝にチャレンジしたいと思っています」
早稲田大学・花田勝彦駅伝監督(29分10秒66)
「圧倒的な『個』を育てることに取り組んできて、キャプテンの山口智規、『山の名探偵』の工藤慎作。ダブルエースがしっかり力をつけてくれました。それに続く1年生の鈴木琉胤と佐々木哲。さらに2・3年生も名前のある選手が出てきて、個の強さが際立つチームになってきました。10000m平均タイムは一番下ですが、優勝を狙えるチャンスがあります。そのためには往路で勝つオーダー編成をして、攻めの走りをしていきたいです」
中央大学・藤原正和駅伝監督(27分55秒98)
「3年生に藤田大智、本間颯、2年生に岡田開成、1年生に濵口大和と各学年に核となる選手たちが育ち、吉居駿恭、溜池一太のダブルエースを支えている良いチームができています。エントリー上位10名の10000m平均タイムが27分台に入りましたが、全部員の10000m平均タイムも初めて28分台まで来ました。速いだけのチームが強さを持ち始めたと感じているので、その勢いを持って本番当日を迎えたいと思っています」