「習熟困難」な高速域、10年超の検証で実現

 今回の高速道路への進出は、ウェイモにとって技術的な一大マイルストーンになるという。

 ウェイモのディミトリ・ドルゴフ共同CEO(最高経営責任者)は「学ぶのは容易だが、習熟するのは非常に困難」と語った。高速道路の運転は一般道とは異なる特有の難しさがあるという。

 一般道では歩行者や自転車の動き、絶えず状況が変化する交差点など、予測困難な「複雑さ」への対応が求められる。

 一方、高速道路は比較的単純な環境に見えるが、車両の速度が格段に上がるため、合流や車線変更時のわずかな判断ミスや誤動作が重大な結果につながりかねない。

 ウェイモはこの課題に対し、10年以上にわたる高速道路での走行試験と、過去1年以上にわたる従業員を乗せた実証運行を重ねてきた。

 実車走行試験に加え、シミュレーションにより、車線間をすり抜けるオートバイへの対応や、他車の横転事故といった再現困難なシナリオも徹底的に検証。

 さらに、カリフォルニア・ハイウェイ・パトロール(CHP)など地元の安全当局とも運用プロトコルを策定し、万全の体制で臨んだとしている。