航空自衛隊のF15戦闘機=2024年10月撮影(写真:共同通信社)
小泉防衛相、日曜未明の臨時会見
日曜日未明の12月7日午前2時4分、小泉進次郎防衛大臣が、眼を赤く腫らすような緊迫した表情で、防衛省A棟1階エントランスに現れた。そして、やはり眠気まなこで集まった記者たちに述べた。
「中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射事案について御報告をいたします。レーダー照射は2回ありました。
第1に、12月6日、土曜日、16時32分頃から16時35分頃までの間に、沖縄本島南東の公海上空で、中国海軍の空母『遼寧』から発艦したJ-15戦闘機が、当該機体に対する対領空侵犯措置を実施していた航空自衛隊のF-15戦闘機に対して、レーダー照射を断続的に行う事案が発生しました。
中国軍機が自衛隊機へレーダー照射したと発表する小泉防衛相=12月7日未明、防衛省(写真:共同通信社)
第2に、同日18時37分頃から19時08分頃までの間に、沖縄本島南東の公海上空で、中国海軍の空母『遼寧』から発艦したJ-15戦闘機が、当該機体に対する対領空侵犯措置を実施していた、第1の事案とは別の航空自衛隊のF-15戦闘機に対して、レーダー照射を断続的に行う事案が発生しました。
今回のレーダー照射は、航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為であります。このような事案が発生したことは極めて遺憾であり、中国側には強く抗議し、再発防止を厳重に申し入れました……」
小泉防衛大臣は、2分ほど一方的にまくし立てると、記者団からの質問は受けつけず、厳しい表情のまま、待たせてあった車に乗り込んだ。

