エネルギーインフラ防護のために使われるべき資金が抜き取られる
ヘルマン・ハルシチェンコ元エネルギー相(前法相)、オレクシー・チェルニショフ元副首相の関与も取り沙汰されている。現時点で少なくとも8人が容疑者、5人以上が拘束されたとされる。本来エネルギーインフラ防護に使われるべき資金が約1億ドルも抜き取られていた。
彼らは盗聴を警戒して本名を使わず、ミンディチ氏を「カールソン」、ハルシチェンコ氏を「プロフェッサー」と呼ぶなど、マフィアさながらの手口を用いていた。
リベートは電子送金だけでなく、キーウ市内で現金の入った巨大なバッグを持って歩いて運搬したり、妻に回収させたりするなど、大胆かつ泥臭い方法で行っていた。
ロシアのミサイル・ドローン(無人航空機)攻撃で電力網が常に狙われる中、変電所や原発サイトの防護工事はウクライナにとって最優先課題。にもかかわらず、そのための予算の一部がリベートになっていたことに国民の怒りと西側の不信はピークに達している。