前から展示会には行ってみたいと思っていた。しかし、行われるのが信州の高遠とかで、ちょっと遠いなあ、と行けなかった。

 今回、千葉の柏市でやるということで、これは行かなくてはと思った(展示会履歴を見てみると、柏市ですでに昨年に2回もやっていたことを知った)。

 現在の絵画展は、12月14日(日)まで開催している。ただし、土日だけである。もし関心のある人は、犬塚勉公式ホームページから、見学日時を予約されたい。

作品を欲しいと思ったのだが

 これまでに画家の作品を欲しいと思ったのは2回ある。

 もう20年ぐらい前になるか、浜口陽三の銅版画を身に行ったことがある。ウィキペディアによると、浜口は「銅版画の一種のメゾチント技法を復興し、カラーメゾチント技法の開拓者」とある。

 なんのことかわからないが、なにに魅かれたのか、かれの作品展を見に行ったのである。小品が多かった記憶がある。

 そのなかの「さくらんぼ」を描いた1点が気に入った。じつによかったのだ。それほど高価でもなかったが、お金がなくて買えなかった。

 2回目はもちろん、犬塚の作品だ。

 ある女性タレントが、有名女流画家の絵を数百万円で買った、と自慢していたが、わたしにしてみれば、タダでもいらない、つまらない絵だ。

 彼女は絵に惚れたのではないと思う。世評高い画家の「名前」を買ったのである。

 だが、文句をいっても始まらない。これが世の中だ。

 犬塚勉の作品は、ジクレーといわれる技法で作られた複製画が販売されている。大型版(8万2000円)と小型版(4万6000円)がある。

 小型版でいいから「縦走路」を欲しいと思った。

 が、わたしの家が小さいのである。飾るところがない。唯一のスペースである家の玄関には、死んだ兄が描いた絵が飾ってある。

 お金もすぐは出せない。惜しいが諦めた。またいつか、機会があるかもしれない。