2003年12月、最後の対局を指し終え、引退する米長邦雄 写真/共同通信社
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(田丸 昇:棋士)

日本将棋連盟の会長に女性が初就任

 10月4日の自民党総裁選の決選投票で高市早苗(64)が185票を獲得し、小泉進次郎(44)を29票差で破って自民党総裁に就任した。そして10月21日の首班指名選挙で第104代内閣総理大臣に選出され、高市新内閣が発足した。どちらも女性として初めてのことだった。

 高市新首相は就任した翌週にアジアや日本での首脳会議に臨んだ。アメリカのトランプ大統領や中国の習近平国家主席らと会談し、華々しく外交デビューした。それもあって内閣支持率は80%を超えてきわめて高い。今後は衆参両院での政策論争が注目される。

 ちなみに、現代では女性が代表の国家や団体は珍しくない。

 高市首相が尊敬しているというマーガレット・サッチャー(イギリス元首相)が顕著な例だ。

 近年はジョルジャ・メローニ(イタリア首相)、カースティ・コベントリー(IOC会長)、小池百合子(東京都知事)、南場智子(DeNA創業者)、鳥取三津子(日本航空社長)、林真理子(日本大学理事長)、芳野友子(連合会長)らがいる。

 わが将棋界も今年6月、清水市代女流七段(56)が日本将棋連盟の会長に女性として初めて就任した。記者会見では「伝統文化を次の世代につなげていくために、継承の重みと挑戦が使命だと考えています。将棋界にとって、私が選ばれたことが挑戦です。全力を尽くします」と決意を述べた。