石平氏の制裁措置、制裁の狙いは保守派への牽制?

安田:中国政府は、台湾・香港問題、日中間の歴史認識をめぐり、誤った言論を拡散してきたことを制裁の理由に挙げました。中国政府の狙いは何だと考えていますか。

石平:中国側も私の今までの言論活動を長期間観察してくれているようで、光栄に思います。

 ただ、これまでと違い、私は日本の国会議員という立場になりました。中国側は、私が日本の政治や対中外交に何らかの実質的な影響を及ぼす可能性を意識し、事前に牽制したいのでしょう。

 また私を見せしめにすることで、日本の保守・右翼勢力に対する一種の警告とも考えられます。靖国参拝なども制裁理由に挙げて、自民党の総裁選前に日本の保守勢力を牽制したかった可能性があります。

 さらに中国側にメリットがあるとしたら、小粉紅らを喜ばせる政治的パフォーマンスもあるかもしれません。ただ、私を制裁したとしても、まったく合理性に欠けていると思います。

中国の若いネットユーザーを中心とした強烈な愛国主義者

イメージ(写真:Pixel-Shot/Shutterstock.com)

安田:制裁を受けた後、中国語での動画配信を始められました。反響はどうですか。

石平:コメントの半分以上は罵詈雑言の批判ですが、中国語で私に賛成する声も少なくありません。中には「売国奴は北京にいて、石平さんは売国奴ではない」との書き込みもあり、うれしく感じています。

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