国賓として訪英したトランプ米大統領を囲んで行われたウィンザー城での公式晩餐会(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
女王の戴冠式をテレビで熱心に視たトランプ氏の母
[ロンドン発]9月17日、ロンドン郊外のウィンザー城で開かれた時代絵巻のような豪華晩餐会で、ドナルド・トランプ米大統領は「米国と英国の親密な絆と共通のアイデンティティーは計り知れない価値を持ち、永遠のものだ」と第二次大戦以来の英米特別関係を称えた。
トランプ氏の母マリー・アン・マクラウドは1912年、スコットランド・ルイス島に生まれた。故エリザベス女王の戴冠式をテレビで熱心に視ていたとトランプ氏自身が語っており、「王室の儀式や伝統を敬う心」が育まれたという。スコットランドでゴルフ場も経営している。
トランプ氏は2018年7月、英国を訪問、ウィンザー城でエリザベス女王とティーを楽しんだ。閲兵の際トランプ氏が立ち止まったため女王が回り込む形になり「プロトコル違反」と批判的に報じられた。国賓として招かれた翌19年6月にはバッキンガム宮殿で晩餐会が開かれた。
史上初の「二度目の国賓訪問」という名誉にトランプ氏はご機嫌のように見えた。ビクトリア女王(1837~1901年)の時代から英国は国賓として各国の国家元首を迎えるようになったが、二度同じ人物を招いた例はない。何度も同じ人物を招くと他国とのバランスを欠くためだ。