銀行による保険の販売はどこまで消費者のためになっているのか?(写真:ロイター/アフロ)
(我妻 佳祐:ミニマル金融研究所代表)
この連載では「ミニマル金融」という概念を提唱しています。金融サービスは適切に使えば便利なものですが、深入りすると人生が破滅してしまうような巨大なリスクにも触れることになります。
なので、金融の素人のみなさんに対して「このくらいまでで十分」かつ「このくらいは使った方がいい」という金融サービスの利用法を伝えるのが連載の目的です。
この観点からすると、正直なところ、銀行についてはあまり書くことがありません。消費者側から見た銀行の主要な機能である預金機能と決済機能を使っているだけならば別に難しいこともありませんし、リスクもほとんどないからです。
銀行預金は1000万円(とその利息)までは全額保護されるので、預金額が1000万円を超えたら別の銀行に移すようにすれば銀行が破綻しても預金はちゃんと引き出せます。
金融リテラシーを身につけようとするときに、銀行の機能の詳細から勉強しようとする人はあまりいないでしょう。
しかし、銀行にも気をつけなければならないところがあります。それが、「銀行窓口」です。預金と決済に利用しているだけなら安心安全な銀行が、窓口では非常にリスキーな金融商品を提供しているのです。
