AIエージェントがさまざまなタスクを人間の代わりに実行する(筆者がImageFXで生成)
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(小林 啓倫:経営コンサルタント)

AIエージェントに買い物をさせてみたら

 前回の記事では、そもそもAIエージェントとは何か、どのような要素があったらAIエージェントと呼べるのかを整理した。今回は具体的に、AIエージェントにどのような仕事を任せることができるのかを解説しよう。

 筆者は以前の記事で、ChatGPTのAIエージェント機能である「エージェントモード(Agent Mode)」を使い、Amazonで買い物をしてみた際の経緯をまとめている。まずはそれを簡単に振り返ってみたい。

 まず筆者が、自分のChatGPTアカウントでエージェントモードを起動し、「Amazon.co.jp上で一番安いUSB Type Cケーブルを購入して、長さは気にしなくて良いです」と指示を与えたところ、次のような反応が返ってきた(ちなみに、事前に筆者のアカウントでAmazon.co.jpにログインしている)。

 この中で、別のウィンドウが開かれ、その中にAmazon.co.jpの画面が表示されているように見えるが、これは「仮想コンピュータ」と呼ばれる機能だ。簡単に言ってしまえば、ChatGPTが自分専用のデスクトップ環境を開き、そこでユーザーから与えられたタスクを実行しているようなものである。

 この仮想コンピュータ上での作業は、リアルタイムで表示されるため、ちょうど本記事の冒頭に掲載した挿絵のように、まるでエージェントの真後ろで作業の様子を見守っているかのような感覚を味わえる(英語にはなるが、「いま何をしようとしているのか」を文章でも説明してくれるようになっている)。