【結論】資産の取り崩しは「前半定率・後半定額」がおすすめ

 収益率配列リスク(収益率の順序リスク)を緩和しつつ、それぞれの取り崩しのデメリットを補完する方法として、資産額が多いうちは定率で取り崩し、少なくなったタイミングから定額で取り崩す「前半定率・後半定額」というやり方をおすすめします。 

<資産の取り崩しは前半定額・後半定率で取り崩し>

著書「50代から考える お金の減らし方」(成美堂出版)より抜粋

 老後前半の元気なうちに定率取り崩しをおこなうことで、お金をたくさん取り崩して使うことができます。その後、定率取り崩しでは受け取れる金額が減る老後後半に定額取り崩しに切り替えることで、受け取ることができる金額を維持しながら、「取り崩し資産」を最後まで使い切ることが可能です。

 たとえ予想以上に長生きしたとしても、預貯金とCF資産が残っています。

 終身でもらえる公的年金もありますので、完全に収入がゼロになる心配はありません。心理的な余裕をもって過ごすことができるでしょう。

 拙著『50代から考える お金の減らし方』(成美堂出版)にはこの他にも
・老後にかかるお金と資産運用の基本戦略
・資産ゼロを目指す投資戦略とおすすめ金融資産
・定年後の働き方と退職金の受け取り方
・終の住処・生前贈与・寄付など、幸せな老後のためのお金の考え方

 など、知っておきたい情報が満載ですので、ぜひお手に取ってみてくださいね。

著書「50代から考える お金の減らし方」(成美堂出版)
幸福の最大化を目指すお金の基本と資産の取り崩し方を、オールカラー・マンガと図解でわかりやすく学べる1冊。どういったお金の使い方が人を幸せにするのか、幸せとお金の関係、長続きする幸せとしない幸せ、幸福度を上げるポイントなども解説。
頼藤 太希(よりふじ・たいき) マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。早稲田大学オープンカレッジ講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に創業し現職。日テレ「カズレーザーと学ぶ。」、フジテレビ「サン!シャイン」、BSテレ東「NIKKEI NEWS NEXT」などテレビ・ラジオ出演多数。主な著書に『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)など、著書累計180万部。YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。日本年金学会会員。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki