野球人気を再興させる第一歩

 野球振興イベントの主な開催場所は、フリーマーケットをやっている広場や商業施設など、野球とは直接的な関係がないところです。

 野球をやっている人にグラウンドへ来てもらうのではなく、野球に興味がない人が集まる場所へ出掛けていき、野球という贈り物を届けています。

 その場所で全日本軟式野球連盟とタッグを組んで企画したイベントを開催し、子どもたちにボールを使った遊びに触れてもらいます。まずは「野球って楽しい!」と感じてもらう。これが野球振興の第一歩だと考えています。

 野球をやったことがない子どもに喜んでもらうには、どうすればいいか。野球という競技は初心者には難しいし、道具も揃えなければならない。どうすれば気軽に楽しんでもらえるだろうか。

「友喜力」でたどり着いたのが、段ボールを使った的当てや、親子キャッチボール体験などです。グラブやボールなどの道具はすべてこちらで用意して、お客様には手ぶらで来て、楽しんでもらうことにしました。

 一例を挙げると、今年5月に東京都中野区の中野セントラルパーク内で開催されたフリーマーケットでのイベントには、トータルで400人を超える方々に参加していただき、喜んでいただくことができました。

 野球で笑顔になる子どもや、我が子をうれしそうに見守る保護者の方の姿を見るのは、ホントに幸せな瞬間です。

 今は、遊びで野球をしようと思っても、場所がありません。公園に「キャッチボール禁止」の看板が掲げられているところが多いですよね。だからこそ、子どもたちが自然に遊びとして野球に触れる機会をつくりたいと考えています。

 もう1つは野球教室の運営です。こちらは野球をやっている人、始めた人が対象です。いわば「既存顧客へのアプローチ」です。