米グーグル系自動運転開発会社の米ウェイモが開発・運営する自動運転タクシー(ロボタクシー)の利用が米国で急速に拡大している。
2025年5月20日には累計有償配車(ドライバーレス)件数が1000万件に到達したことが明らかになった。
かつてはSFの世界の技術とみられていた自動運転車が、一部都市では既に市民の日常的な移動手段として定着しつつある。
同社はサービス提供都市の拡大を急いでいる。米テスラなど競合の参入も間近に迫る中、自動運転技術の普及と覇権争いが本格化している。
利用者急増、サンフランシスコでは「ケーブルカー以上の観光名物」
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が引用した米カリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)のデータによると、ウェイモの有償乗車サービスは驚異的なペースで成長している。
2023年8月には週1万件だった乗車件数は、2024年5月に週5万件、同年8月には週10万件に達し、直近では週25万件を超えている。
米西部カリフォルニア州サンフランシスコでは、2024年に一般向けサービスが始まって以降、市民の間に急速に浸透。
WSJによれば、ウェイモの自動運転車は今や「ケーブルカー以上の観光名物」と化しており、「目新しいものから日常的なものへ」と、技術普及の変曲点を迎えつつある。
ウェイモ共同CEO(最高経営責任者)のドミトリ・ドルゴフ氏は、この成長を「指数関数的な拡大」と表現。
同社は2023年後半に累計100万件の乗車を達成後、2024年末には500万件に到達し、2025年5月20日までに1000万件の大台を突破した。このペースが続けば年末までに2000万件に達する見込みだ。