損切りのマイルールを徹底すべし
kenmo:代表的な投資家の1人であるウィリアム・オニール氏や林則行氏らの教科書を目安にしています。ただ、5%で損切りすることもありますし、一気に10%下げてしまうこともあります。8%という数字が大事なのではなく、間違ったら損切りするというルールを持つことが肝になるのです。
——実践された4つの投資手法のうち、初心者でも始めやすいものはどれでしょうか。
kenmo:一番のおすすめは「株主優待需給投資」です。8〜11月に買った株を2〜3月に売るというシンプルな投資手法で、そうそう外しません。場合によっては、2〜3単元購入し、1単元は2〜3月の株価が上昇したところで売り、残りは優待目的で長期投資にしても良いでしょう。まずは株主優待需給投資で1年間ぐらい値動きを見ながら、株式投資の勉強をしていくのも良いと思います。
——何をどう勉強したらいいか分からない人も多いと思います。
まずは身近なBtoCに投資
kenmo:役に立たないSNSや専門家ではなく、企業から発信されるIR情報を見てください。
どこに投資したらいいのか全く分からない人は、まずは身の回りにある製品を扱うBtoCの会社がわかりやすいでしょう。さらに自分が働く業界や取引先だとビジネスが理解しやすいと思います。まずは自分の身の回りの業界を探し、実際に製品を使ってみたり、企業のホームページに行ってIR動画をみたりと、なるべく企業の1次情報に触れて投資判断することが大事です。
——アピールばかりの決算説明資料も多いです。本当に成長する企業か見極めるにはどうしたらいいですか。
kenmo:2つの段階があります。
まずはその企業のビジネスを理解することです。何を売っていて、誰がお客さんで、何人ぐらい働いていて、何で利益を出しているのかということを理解します。決算説明資料をみたり、IR説明会で質問してみたり、気になる点をリストアップしてIRに問い合わせてみたりすると良いでしょう。
その上で、会社が注力していきたいところや進みたい方向を自分の中でイメージし、成長ストーリーを妄想します。そのイメージがあっているかどうか、そしてその成長ストーリー通りに企業が進んでいるかを決算等で見ていきます。将来さらに伸びるかどうかを見極めることが大切です。
——足元ではトランプ関税など世界景気の先行きへの警戒感が広がっています。今の相場をどう見ていますか。