Gerd AltmannによるPixabayからの画像
補正予算の目玉はAI投資
2025年11月、日本政府は総額18.3兆円の補正予算を閣議決定しました。
その中で特に注目すべきは、AIと半導体分野への追加投資として計上された2525億円です。
この数字を見た瞬間、40年にわたりIT業界を歩いてきた私も、ようやく日本が本気でAIに舵を切ったと感じました。
ここ数年、政府はDX(デジタルトランスフォーメーション)推進やデジタル庁の創設など様々な施策を行ってきましたが、AIはどこかで慎重姿勢が残っていたのです。
今回の予算は、そうした迷いを振り払うような明確な意思表示と言えます。18.3兆円という大きな数字が並ぶと、景気対策の一環だろうと捉えがちです。
しかし、今回の政策の本質は景気刺激策だけではありません。AIと半導体への2525億円にこそ注目すべきです。これは、日本の産業構造を根底から再定義するための起点となる投資なのです。
IT系の経営者と話す機会がよくありますが、皆さん一様に不安と期待の入り混じった表情を見せます。
友人の経営者も、政府がここまで踏み込むということは、もはやAIが必須になるということなのだろうと語っていました。
その通りで、日本経済は今まさにAIを前提とした社会へ静かに動き始めています。
今回は、政府がなぜ今のタイミングでAIに国家レベルの投資を開始したのか、背景と構造的な変化を丁寧に読み解きます。
今回の補正予算の核心は非常に端的なものです。
AIと半導体は、すでに国家の基盤そのものになったということではないでしょうか。