頼られた仕事をするとうまくいく

 頼むのではなく頼る。これができるようになったことが、僕のPRの仕事がうまくいき始めたきっかけの1つだ。

 これまでの18年間で頼って尋ね続けてきて、メディアの人たちからもらってきたいくつもの要望(「お困りごと」)が、今では僕にとって大切な財産になっている。

 僕は、本来やらなくてもいいはずの仕事を人から頼まれることがよくある。

 芳林堂書店の外商部にいたときの話だ。ある学校の図書館司書さんと話していたとき、名門女子校の図書館を見学してみたいという話題が出た。

 そうなると僕はすぐに行動してしまう性格だ。名門女子校にすぐに連絡してアポイントを取る。翌日の朝、図書館司書さんを車で迎えにいき、名門女子校まで送迎する。

 本来の仕事ではないが、人と人をつなぐのが好きなこともあり、こういったことは苦にならない。

 PRの仕事を始めてからメディアの人からよく頼まれることの1つは、「講談社の本の著者を紹介してほしい」だ。講談社だけでなく、さまざまな出版社の本の著者についても聞かれる。

 自分が担当している本ではないので、本来は「知りません」で終わる話なのかもしれない。でも、これも「任せてください!」とすぐに行動してしまう。

 そして、そういう僕のことを頼ってくれた仕事には、全力で取り組むことにしている。僕のことを思い出してくれたことが嬉しいからだ。