犯人像は?日本の安全神話は崩壊している
犯人像についてはさまざまな憶測があり、外国人犯罪グループの仕業であるとの声もありますが、まだ犯人が摘発されておらず、確としたことはいえません。私は犯人像を絞るのは難しいと思っています。日本という社会自体がかつてと大きく変わってしまったと思うからです。
世界でもっとも安全といわれてきた日本ですが、そんな日本で、武装強盗が起こるようになりました。犯罪自体は単純、粗暴であっても、その実行においては現代の技術、インターネットや匿名通信などハイテクを駆使して行われる例が出てきました。
ルフィ事件のように元締めは海外から指示命令を出し、末端の実行犯を日本国内で公募し、そして日本の普通の住宅地で、普通の民家で強盗を働くという事件が、一昨年は連続しました。

一般家庭を襲って強盗で得られる利益など、そのリスクと比べて成果が全く見合わないと思いますが、実際にインターネットで募集され、それに応じてしまう者が、日本人を含めて、いるというのが実態です。
共犯者を募るため、SNSでは「ホワイト案件」などと表示し、それにつられて集まる者が、きわめて粗暴で粗雑な強盗などの犯罪に及んでしまう。若者はデジタルに強いデジタルネイティブどころか、そのような愚かな人材供給となってしまうケースがあるという事実に愕然とします。