メタ、売上高・純利益ともに過去最高を更新

 メタの2024年10~12月期決算は、売上高、純利益ともに過去最高を更新した。7四半期連続の増収増益となった。

 売上高は前年同期比21%増の483億8500万ドル(約7兆4700億円)で、8四半期連続で増収を達成した。純利益は49%増の208億3800万ドル(約3兆2200億円)だった。

 1株利益は8.02ドル(前年同期は5.33ドル)と市場予想を上回った。これを受け、決算発表日の時間外取引でメタ株は終値から一時、約5%上昇した。

メタのネット広告21%増収、世界利用者数5%増加

 全体の97%を占めるインターネット広告事業の売上高は467億8300万ドル(約7兆2300億円)で、前年同期から21%増加した。

 メタは2025年1月初め、米国で第三者ファクトチェックプログラムを廃止すると発表した。マーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)は決算説明会で、「利用者から情報提供を受けるコミュニティノート形式のファクトチェックは、より効果的に機能するだろう」と述べた。

 SNS「Facebook(フェイスブック)」や写真共有アプリ「Instagram(インスタグラム)」など、グループ全体のサービスの2024年12月における日間アクティブ利用者数は33億5000万人で、前年同月から5%増えた。

 事業部門別売上高は、ネット広告とアプリ関連サービスを合わせた「Family of Apps(ファミリー・オブ・アプス)」が前年同期比17%増の473億200万ドル(約7兆3100億円)。

 次世代コンピューター基盤と位置付けるAI及びメタバース関連事業「Reality Labs(リアリティー・ラボ)」は1%増の10億8300万ドル(約1700億円)。同事業の営業損失は49億6700万ドル(約7700億円)で、前年同期の46億4600万ドルから拡大した。

メタ広告売上高、世界全地域で2桁成長

 世界の地域別ネット広告売上高は、前四半期に続き全ての地域で2桁成長を達成した。米国・カナダは前年同期比17%増の217億8300万ドル(約3兆3600億円)、欧州は22%増の115億300万ドル(約1兆7800億円)、アジア太平洋地域は23%増の92億4500万ドル(約1兆4300億円)。アフリカなどその他の地域は29%増の58億5400万ドル(約9000億円)だった。

 2025年通期の設備投資は600億~650億ドル(約9兆2700億~10兆400億円)の範囲を見込む。生成AIへの取り組みと中核事業に資金を投じる。この金額は従来見通しを約70%上回る。

 2025年1~3月期の売上高は、395億~418億ドル(約6兆1000億円~6兆4600億円)になると予想している。前年同期比8~15%増の水準で、過去2年間で最も低い伸び率となる。