ところが、その後、続々と公開された他の世論調査も、いずれも国民の力の支持率と尹大統領に対する支持率が急騰しているという結果だった。韓国メディアが最も信頼を置く「リアルメーター」でも、国民の支持率は34.5%で、共に民主党(45.2%)との差が一ケタまで詰まってきた。
この現象に対してレガシーメディアは「保守の超結集」と分析した。『朝鮮日報』は、「ARS調査は積極的な支持層が多く参加する点を考慮して解釈すべきだ」として信頼性に疑問を差しはさんだ。
だが、ギャラップなどの電話面接方式でも、国民の力と共に民主党の差は「誤差の範囲内」という結果で、両党の接戦が伝えられた。
支持率逆転
さらに1月第3週――尹大統領の逮捕(15日)と、共に民主党が「カカオトーク(LINEのような韓国のSNS)でフェイクニュースを広める一般国民に対して内乱宣伝罪で告訴する」と警告した週――には、国民の力支持率が本格的に共に民主党をリードするようになった。リアルメーター(46.5%:39%)、ギャラップ(39%:36%)など、1月第3週に発表された10個の世論調査結果のうち1つを除いた残りの9つで、国民の力の支持率が共に民主党を、しかも大半はもはや「誤差の範囲内」とは言えない差をつけてリードしていることが分かった。
1月19日、尹大統領に対する逮捕状を発行した西部地裁に、大統領の支持者たちが乱入し、器物を壊すなどした事件が起き、尹大統領に対する世論の反発が予想された1月第4週も国民の力の支持率は下がらなかった。
22日に発表された「メディアリサーチ」の調査では、48.5%:38.8%で国民の力の支持率が共に民主党のそれをほぼ10%を上回り、弾劾棄却(47.1%)が弾劾(46.7%)をわずかに上回る結果となった。21日に発表された「ジョウォンCNI」の調査結果は、国民の力が45.3%、共に民主党が39%だった。なお、次期大統領選挙では「与党候補を選ぶ」という回答が46.1%で、「共に民主党を選ぶ」という回答(43.3%)をリードしている。