「自分よりも仕事のできない人が部長になりました。客観的に見てなんの成果も上げていない人が評価されるなんて許せません。どうしたらこの怒りの気持ちを抑えることができるのでしょうか?」という質問にどう答える?(写真:maruco/イメージマート)「自分よりも仕事のできない人が部長になりました。客観的に見てなんの成果も上げていない人が評価されるなんて許せません。どうしたらこの怒りの気持ちを抑えることができるのでしょうか?」という質問にどう答える?(写真:maruco/イメージマート)

「アテクシ」という一人称で「オネエ」言葉を使いながら、SNSなどで「ラクになる考え方」やストレス、人間関係の「手放し方」などを発信し、Xフォロワー約40万人と人気の精神科医Tomy先生。

 どうしても他人が気になる、他人に振り回されて辛い。そんな方々の44個のお悩みにTomy先生が回答する『他人を気にしない自分になる』(PHP研究所)では、読者から寄せられる悩み相談に答えています。書き言葉が「おネエ言葉」なのもご愛敬。他人軸を自分軸に変えるTomy先生の回答はいかに?

※精神科医Tomy著『他人を気にしない自分になる』(PHP研究所)から抜粋、一部編集しました。

■質問■
 自分よりも仕事のできない人が部長になりました。客観的に見てなんの成果も上げていない人が評価されるなんて許せません。どうしたらこの怒りの気持ちを抑えることができるのでしょうか?

■Tomy先生の回答■
 評価する側は絶対じゃないのよ。評価する側の事情や好き嫌い、そのほかの要因で評価は変わる。だって評価する側も人間なのだから。それに、アナタから見て、新部長は仕事ができない人かもしれないけれど、違う尺度から見たら彼のほうが評価は上なのかもしれない。たとえば、仕事のスピードや出来具合よりも、穏やかな性格を評価しているのかもしれない。

 でも、そんなことはわからないから、いちいち考えなくてもいいのよ。大切なのは「評価は他人が行う」ということと、「評価する側の人間が評価する」ということ。つまり、アナタが納得いかなくても、それは反映されないのです。これはスポーツでいうルールなのよ。そして評価する人間は審判。審判に反対することを認めると、ぐちゃぐちゃになっちゃうから反対はできない。

 では、理不尽なことを我慢して生きなければならないのか? それはまた違うのよ。評価は他人がするし、その理由が納得いくものとは限らない。でも、他人の評価のブレというのは、いずれ収束していくんです。