青学大コンビが山でそろって区間賞・区間新
5区は前回1時間09分32秒(区間2位)の青学大・若林宏樹(4年)が1時間09分11秒の区間新記録。駒大は「1時間8分台」を目指した山川拓馬(3年)が1時間10分55秒の区間4位と伸び悩み、往路4位に終わった。國學院大は、「1時間10分台ぐらいでいけるかな」と前田康弘監督は話していたが、高山豪起(3年)が1時間12分58秒の区間14位と苦しみ、往路を6位で折り返した。
トップ青学大とのタイム差でいうと、駒大は3分16秒、國學院大は5分25秒。復路での逆転Vをイメージしていた國學院大の前田監督は「1分半なら逆転できる」と息巻いていたが、往路で3冠の野望はほぼ絶望的になった。
復路の戦力を考えると、青学大に迫るチャンスがあったのはスピードキングの佐藤圭汰(3年)を残している駒大だった。そして藤田敦史監督は当日変更で“切り札”を7区に投入。6区には前々回、58分22秒で区間賞に輝いた伊藤蒼唯(3年)を配置しており、「6、7区で流れを変えたい」と逆転Vの希望を3年生コンビに託していた。
6区は駒大の伊藤が区間歴代5位の57分38秒(区間2位)で快走するも、先にスタートした青学大・野村昭夢(4年)がさらに強烈だった。前回58分14秒(区間2位)と好走した野村が、今回は区間記録(57分17秒)を30秒も更新する56分47秒という驚異的なタイムで山を駆け下りたのだ。
野村が伊藤を51秒も引き離したことで、青学大と駒大のタイム差は4分07秒に拡大。原晋監督のいう「ピクニックラン」になるかと思われたが、駒大は7区佐藤のスピードが爆発する。本格的なトレーニングを開始して2か月ほどながら、区間記録(1時間01分40秒)を1分近くも塗り替える1時間00分43秒で突っ走ったのだ。
青学大との差を一気に2分27秒も短縮して、両者の差は1分40秒になった。しかし、駒大の追撃もここまでだった。
青学大は8区の塩出翔太(3年)と10区の小河原陽琉(1年)が区間賞。大会新記録で連覇を達成した。2位は駒大で、復路優勝・復路新。復路を6位でスタートした國學院大は底力を見せて、早大との3位争いを制した。