黒田が区間記録を上回る1時間05分44秒

 前回、区間歴代4位(当時)の1時間06分07秒で2区を制した青学大・黒田朝日(3年)が今年も強かった。

 10位スタートも、「自分の走りをするのが一番だと思っていたので、タスキをもらった位置はそこまで気にならず、自分のペースで走っていこうと考えていました」と黒田。前回の経験を生かして、前半は抑えて入る。

 個人順位は横浜駅前(8.2km地点)で12位、権太坂(15.2km地点)で6位に浮上。この時点では9位を走っていたが、「権太坂以降にしっかり上げていこうと考えていたのでプラン通りです」と終盤に順位を上げていく。平林、篠原を抜き去ると、最後はエティーリにも迫り、3位でタスキをつなげた。

 タイムは1時間05分44秒。日本人最高記録(1時間05分57秒)と区間記録(1時間05分49秒)を上回った。

「区間記録はある程度、頭に入れていましたが、そこまで意識していませんでした。それよりも順位を上げていくことを意識していたんです。後半、しっかりペースを上げて順位を上げられたのはプラン通り。焦りはなく、見える位置で走っていれば追いつけると思っていました」

 青学大は3年生エースの快走でライバル校を引き離すことに成功した。そして黒田がタスキを渡した10秒後、創価大・吉田響(4年)が戸塚中継所に駆け込んできた。

【第101回箱根駅伝レビュー②】に続く
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