左から、立教大の山口史朗、林虎太朗、稲塚大祐、髙林祐介駅伝監督 写真提供/プーマジャパン(以下同)

(スポーツライター:酒井 政人)

全日本大学駅伝でプーマの着用者が倍増

 2021年からパフォーマンスランニングカテゴリーに本格参戦しているプーマの快進撃がとまらない。全日本大学駅伝では出場選手(※関東15校=全120名)の着用者を拡大中。2021から0名、3名、10名と推移しており、今年は22名(シェア率18%)と前年から倍増しているのだ。

 来年正月の箱根駅伝でも“大躍進”の予感が漂っているなか、プーマ ジャパンは今冬シーズンの「EKIDEN GLOW PACK」を発表した(11月29日より発売中)。

 シューズはトレーニング用を含む全5モデルで構成。レース用はむき出しのカーボンプレートが特徴の『ファストアール ニトロ エリート2』と、194g(27.0cm)と軽量でトップランナーから熱い支持を集めている『ディヴィエイト ニトロ エリート3』がラインナップされている。

左から『ヴェロシティニトロ 3』(15,400円)、『ファストアール ニトロ エリート2』(36,300円)、『ディヴィエイト ニトロ エリート3』(30,800円)、『ディヴィエイト ニトロ  3』(20,900円)、『リディーム プロレーサー』(9,900円)

 全モデル共通で、「日々早朝からトレーニングを積み重ねるランナーたちが、栄光を掴む瞬間を描いた」というパープルとイエローの爽やかなグラデーションカラーをソールに採用した。

「EKIDEN GLOW PACK」の発表会にはプーマとパートナーシップ契約を結んでいる立大の男子駅伝チームが登壇。勝負シューズと正月決戦に向けて、熱い言葉が飛び出した。

レース用モデルの感触は?

 プーマのユニフォームを着用して箱根駅伝に参戦する立大。“勝負シューズ”は個々に託されているが、『ディヴィエイト ニトロ エリート3』を選択するランナーが多いようだ。同モデルの履き心地を選手たちは次のように語っている。

 全日本大学駅伝4区を区間7位と好走した稲塚大祐(4年)が、「反発力があるだけでなく、接地感もいいんです。地面をちゃんと捉えることができるので、しっかりとリズムやペースを刻めて気持ちよく走れます」と言えば、同6区5位の山口史朗(4年)も「自分は外側接地で合うモデルがなかなかなかったんでけど、結構普通に走れちゃうんですよ。万能シューズというイメージがありますね」と話した。

 ミッドソールが前作より4mm厚くなり、エネルギーリターンは高まったが、安定感は十分あるようだ。

 箱根駅伝予選会でチーム2番目の個人25位に入った林虎太朗(4年)も『ディヴィエイト ニトロ エリート3』を着用しているが、シーンによっては、『ファストアール ニトロ エリート2』を使用したいと考えている。

「ディヴィエイト ニトロ エリート3はちょっとクセが強めなんですけど、推進力、反発力は凄くある。出雲駅伝くらいの短い距離のレースなら履いてみたいと思っています」

 そして学生駅伝で7度の区間賞を獲得している髙林祐介駅伝監督は近年のシューズ事情に驚いていた。

「私の現役時代はいかに薄く、いかに軽いかというのが焦点だったんですけど、近年、シューズは大きく進化しました。いまは選択肢が多いので、『このシューズなら走れる!』というモデルを見つけることが重要です。プーマでいうと、ディヴィエイト ニトロ エリート3は他メーカーと比較しても反発力があって、クセなく走れると思います。自分の感覚値を上げることもできるので、どちらかというと自然なアシストをしてくれるシューズで、うちの成績を後押ししてもらっているような部分もありますね」