ポーランド外相「ロシアはさらなる攻撃を計画している」
24年、ポーランド治安当局はカリーニングラードで登録された携帯電話を持つ男を拘束し、ポーランド国内の大規模化学工場への攻撃計画を阻止した。男は「アレクセイ」と呼ばれる謎の連絡相手からメッセージアプリ、テレグラムで放火攻撃の指示を受けていた。
ポーランドのラドスワフ・シコルスキ外相は「われわれは欧州全土で同様の放火事件を目の当たりにしている。ロシアはさらなる攻撃を計画している」と警戒感を募らせた。カリーニングラードを出撃拠点にGRU工作員が関与している可能性は否定できない。
デンマークのトロエルス・ルンド・ポウルセン国防相は24年2月、「3~5年の間にロシアが5条(集団防衛規定)とNATOの連帯を試す可能性は否定できない」と最新の評価を明らかにした。孤立主義者ドナルド・トランプ米次期大統領の復活で欧州の危機感は膨れ上がる。
ロシアの戦力はウクライナ戦争で大幅に低下した。「戦争前でさえクレムリンはNATOの連合軍に太刀打ちできなかった。そのため直接対決を避けなければならない。直接的な攻撃に先立つ最初の一手は不規則なものになる可能性が高い」とRUSIのモーリー=デイビーズ氏は予測する。