CIAに通報
それとは逆に、尹大統領の弾劾に反対する保守支持者の一部は、弾劾を支持するアーティストが宣伝する製品の不買運動を繰り広げたり、「弾劾賛成芸能人リスト」を作り、彼らを米中央情報局(CIA)に通報したりしている。
アメリカはトランプの第1期政権当時、反米性向の入国者を選り分けるために入国者にSNSアカウント提出を義務化するなど入国審査を強化したことがある。そこから、弾劾賛成の立場を明らかにした芸能人たちを「反米主義者」と通報することで彼らのアメリカ入国を禁じるよう誘導しようという戦略だ。
弾劾支持派を反米主義者と規定する論理は、デモを主導する進歩系団体の性格が「反米、親中、親北朝鮮」だという点だ。実際、以前から弾劾ろうそく集会を行っている民主労総などの進歩系団体のデモ現場には、「米軍撤収」「対北朝鮮制裁解除」などと主張する旗や横断幕が掲げられており、弾劾賛成デモに中国人が多数参加したという情況もある。
そのため弾劾反対派らは、デモ隊で発見した反米スローガンとろうそくを包んだ中国産牛乳パックなどを証拠写真として添付し、芸能人はもちろん、デモに参加した一般人までCIAに通報しているのだという。
このような行動に対して韓国メディアでは、「国の恥を晒している」と嘆息しているが、CIA通報運動が始まって以降、SNSでは弾劾支持の書き込みが大幅に減ったというので、効果がまったくないとは言えないようだ。