法なき世界の恐ろしさ

 ロシアと中国を相手に米国が構築している連合は、国際法への訴えを軸として築かれている。

 米国は南シナ海で中国、ウクライナでロシアに対する対抗措置を強化するために法的な根拠を持ち出した。

 ロシアと中国でさえ常に、自分たちは世界的な規則に則って行動していると主張しようとする。

 公然と国際法に違反すれば、国は同盟国を失い、制裁を招くことを知っているからだ。

 国際法は時に面倒で、その運用が矛盾しているように見えることがある。だが、法のない世界は、恐ろしく、危険な場所になる。

(文中敬称略)

By Gideon Rachman
 
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