大谷vsジャッジだけじゃない、記録づくしに期待

 54本塁打の大谷選手に対し、ジャッジ選手は58本を量産。50本塁打以上を放った選手がそれぞれのチームに所属するワールドシリーズは史上初とあって最大の見所の一つとなっている。両者の成績を比較する米メディアも少なくない。

 今季のポストシーズンに関しては、大谷選手が11試合で打率.286、3本塁打、9打点に対し、9試合のジャッジ選手は2本塁打を放ち、6打点を挙げるものの、打率.161で不調が伝えられる。中継局の米FOXスポーツは、両チームのトップ24選手の期待度をランク付けし、大谷選手が1位に選ばれたと発表した。

ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ただし、大一番の成績で評価はたちまち変わる。大谷選手も、ジャッジ選手もそれぞれのリーグでシーズンMVPを獲得するのは確実とみられ、ワールドシリーズのMVPとのダブル受賞という44年ぶりの快挙の可能性もある。

 ジャッジ選手は前日会見で、大谷選手について「彼は球界最高の選手」と絶賛し、「彼のプレーを楽しみにしているよ」と語った。

 対する大谷選手もこの日の会見でジャッジ選手についての印象を問われ、「僕が言わなくても、すばらしい選手だというのはみなさん分かると思いますし、歴代でもトップに入るような選手が、この時代にヤンキースという球団でプレーしているというのは、野球選手、野球ファンの人からしたらやっぱりそれだけで特別なことじゃないかなと思う。時代を代表している選手と一緒にフィールドでプレーできるということにまず感謝したいなと思います」と敬意を表した。

 両雄だけではなく、今回のシリーズには、大谷選手、ジャッジ選手と同じく、過去にシーズンMVPを獲得したドジャースのムーキー・ベッツ選手、フレディ・フリーマン選手、ヤンキースのジャンカルロ・スタントン選手も出場が見込まれる。MLB公式サイトは、5人のMVP経験者が同時に出場すれば、ワールドシリーズ最多記録になるとの特集記事を掲載した。

 シリーズ最多12度目の対戦となるドジャース、ヤンキースの因縁も、注目度を高める要因だろう。