お巡りさんの算数に及ばない実務判断力

「思考停止でパターンを右から左にさばくことしかできない2つのダメ条件」が天中殺で重なってしまったのが、今回、憲政史に新たな汚点を残して記録更新真っ最中の元東大生「斎藤元彦君」ということになる。

 そんな「総務官僚で地方の現場を知らないタイプ」が「公用車問題で持ち上げられたにわか選挙でブーム当選」しただけであって、具体的な政策課題の解決能力など、今現在も何一つ実力を有していない。

 一言でいえばただの素人。県職員の中にも「知事は子供みたいな人ですから」とコメントしている人がいましたね。

 子供同様の単なる素人ですから、県政の具体的な難問に何一つ解答する実力などあるわけがなく、少しでも練れた官僚、地アタマの良い人なら、就任1期の4年間は「まず勉強」と、叩き上げ官僚から教えてもらうティーチインの日々になるのが「当たり前」。

 まだ1期目のぺいぺいが「指導する」と称して付箋なぞ投げていれば、単なる「選挙の間違い」「不幸な人選」としか言いようがありません。

 そもそも「政治」に対して完全に素人だった。

「政治」は選挙、そして票読みです。汚職だって選挙違反だって、全部それがベースだから。

 でも、苦労してドブ板選挙を勝ったり、落選して選挙区を演説しまくった修羅場も経験したことのない「お公家」の斎藤君には、票を読む力がない。

 兵庫県議会は定員数86で、この全員が「不信任」を突き付けたわけですが、現勢は自民党=37、維新=21、公明=13、県民連合(立憲系)=9、共産=2、無所属=4です。

 過半数は46ですから「自・維新=58」「自・公=50」などで過半数を超える「安定多数」「絶対安定多数」を占めることができる。

 前回選挙で「斎藤知事」を担いだのは、元来は「自民党離反派」が合流した少数で、過半数を占める勢力にはなっていなかった。