中国と国境を接するベトナム東北部クアンニン省のハロン湾。世界遺産に登録されている(資料写真/出所:Pixabay)

(川島 博之:ベトナム・ビングループ、Martial Research & Management 主席経済顧問)

 7月27日にベトナムの南中部のクアンガイ省で男性の死体が発見された。現場の状況から殺人事件と思われた。

 その翌日、北中部のクアンビン省で警察官が不審なタクシーを発見して停車を命じた。タクシーは逃走しカーチェイスの末にバイクや車に衝突、大破して停車した。この事件で3人が逮捕された。逮捕されたのは16歳から18歳の中国人、その内の1人は女性だった。

 その後の取り調べで、3人はクアンガイ省でタクシー運転手を殺害したことを自供した。

 犯人らは中国から密入国してベトナム南部で働くために、中国と国境を接する東北部クアンニン省でタクシーをチャーターして南に向かった。クアンガイ省まで南下したが、そこで落ち合うはずの手配師に会うことができなかった。

中国と国境を接するベトナム東北部のクアンニン省(印は省都のハロン市)