実際の「小池会見」

 学歴詐称問題について、小池候補が知事の定例会見(4月19日)での発言から確認してみましょう。以下ではリンクから私自身で文字を起こしました(太字部分が小池都知事、記者の発言です)。

記者元都民ファースト事務局長の小島敏郎氏が告発しておられます。

小池そもそも、大前提が違っております。それは、私はカイロ大学を正式に卒業しているというその一点でございます。

 これではそもそもやり取りになっていません。

記者その証明は?

小池真実を証明できる唯一の主体はカイロ大学が発行している卒業証書、また卒業証明書でありまして、これについては何度も.公にしてまいったわけでありますし、都議会においても、また記者クラブ・記者会見におきましても同様に公表してまいりました。(中略)カイロ大学から、卒業生として講演を依頼され、講演も行わせていただいている。

 ・・・と、小池さんが「証明」と言っている「卒業証書」の内容を小池さん自身が読めない、また読んで理解していないまま、いままで「絵」としてイメージ情宣に使ってきたことについては、後半に記します。 

 小池さんの強弁ぶりを続けて見てみましょう。

小池カイロ大学の卒業の証明書そのものが信頼できない、といった話になりますと、カイロ大学が、じゃぁ、その証明をしても、そこに何か問題があるのか、ということについては、非常に不可思議でございますし、これ、欧米の大学でもいろんなケースがありますよね。

 でも、それと信頼できるできないというのは違いが出てくるんですか? 

 という話になってしまうのではないか?

 エジプトやカイロ大学に対しての信頼ということについての違いが、出てくるのではないか?

 その辺を大変、私は危惧をするところでございます。

 小池さん自身の学歴詐称疑惑が、「エジプトに文句つけてるの?」という別の議論にすり替わってしまっています。

小池卒業証書、証明書、出しましても、その内容をめぐってここが違う、そこがおかしい、などという話が、ずーっと繰り返し出てくるというので、その対応がなされるというのは当然のことだと思います。

(中略)また、大使館の声明文にかかる経緯でありますが、声明文はあくまで大学当局の意思で公表されたものでございまして、私自身が関知しているものではありません。

 ちなみに、東大当局の意思を駐エジプト日本大使館の声明文として発出することはあり得ません。

小池またあの、前回もお聞きしましたけれど、皆さんもいろいろ大学などで学んでこられて、その証明を必要なときに出されていると思います。 

 また額装されて飾っておられるかもしれません。それは誰が出すのか、というと、結局大学そのものでございます。

 だからこそ、この私は、何度も大学を卒業している件、そしてまた証明書をですね、取り寄せてそれをまた、みなさま方にお見せもし、いまネット上であふれてますよね。

 ということで、いまここにおられるマスコミ、メディアのみなさま、支局などお持ちの会社も多いと思います。

(中略)何よりカイロ大学が証明しておりまして、その証明の証明というのが、こればっかりが続いてしまうのは、あまりにも理不尽ではないのかな?

 意味をなしていません。証明の証明でも何でもない。

 裁判で考えれば明らかで、刑事裁判に提出された「証拠」があれば、その「証拠力」を評価するのは司直の単なる義務であって、理不尽でもへったくれでもない。

 基礎的な法務に関する見識が十分でない発言と判断されます。

小池またこれが、いつも選挙の前なんですね。ということも、私はまあ非常に困惑もしますし、逆に、カイロ大学もなんでこんなに聞いてくるんですかね、ということはあちらも思っておられるのではないか。このように思います。

 選挙時に声が上がるのは当たり前で、選挙に出馬するたびに、公職選挙法に抵触する虚偽経歴の公開があれば、時効以前に立件する必要があるわけです。

 今回、小島敏郎氏らが検察に刑事告発したのも必要十分、当然の対応ということになります。