政治家のアピールに使われる最低賃金引き上げ

 ここへきて、ファストフードチェーンの従業員だけでなく、州全体の最低賃金を20ドルに引き上げるべく、各団体による政治家へのロビイングが活発になっているようだ。当然の反応といえよう。

 最低賃金の引き上げは政治家にとっては簡単かつ明確、何より選挙民にアピールできる政策といえよう。生活に苦しむ低賃金労働者も必死にこれを訴える。

 しかし、いわば「人工的」に引き上げられた賃金は、その水準や内容によっては経済的合理性を伴わず、巡り巡って労働者が以前より苦しむ結果につながる可能性もある。

 今回の最低賃金の引き上げの影響は、今後どのように広がるのだろうか。