4月15日の北朝鮮は「民族最大の祝日」、金日成(キム・イルソン)主席の誕生日である。今年は金日成主席の生誕112周年で、翌16日の朝鮮労働党中央委員会機関紙『労働新聞』は、「民族最大の祝日」を、「革命の首都」平壌を始め、全国津々浦々で祝ったという記事であふれた。
中国序列3位
それらの見出しだけを訳すと、以下の通りだ。
・人民の忠正で永遠の朝鮮の春
・偉大な首領・金日成同志と偉大な領導者・金正日(キム・ジョンイル)同志の銅像に、主体思想国際討論会参加者たちが花束を進呈
・4月の名節と合わせた、終わりなき満ち足りた愛すべき父(金日成主席)の大いなる愛
・父の首領様の愛すべきその姿を、人民は忘れません
・永遠の生命力で革命の勝利的前進を推し進めてくれる高貴な持論
・偉大な首領・金日成同志の肖像画に、意義深い4月の名節に合わせて総連中央幹部たちが花束進呈
・我が元帥様の恩徳で我が祖国に春があふれてきました
・日増しに花が咲く新たな家の慶事、社会主義文化農村の情緒
・偉大なる首領様・金日成同志の生誕112周年慶祝で、国立故郷楽団音楽会を進行
これらの「おめでたい記事」を熟読していて、ふと気がついたことがあった。13日に平壌の朝鮮労働党本部庁舎で、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)と会談したばかりの趙楽際(ちょう・らくさい)中国全国人民代表大会常務委員長(国会議長)が、消えていたのだ。
中国共産党の序列でナンバー3の趙楽際委員長は、この「民族最大の祝日」を、中朝の「血盟の友誼」で祝うために訪朝したのではなかったか?