上下分離の出発式を終え、近江鉄道米原駅から発車する記念列車=6日午前、滋賀県米原市(写真:共同通信社)上下分離の出発式を終え、近江鉄道米原駅から発車する記念列車=6日午前、滋賀県米原市(写真:共同通信社)
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(土井勉:一般社団法人グローカル交流推進機構 理事長)

4.1上下分離スタート、安堵感と緊張感と

「これ以上、民間会社では鉄道を存続することは無理」という、いわばギブアップ宣言を近江鉄道株式会社が発出したのは2016年だった。以後、2024年までの8年間、様々な取り組みや試行錯誤を重ねてきた。

 当初は、鉄道会社と行政とが円滑にコミュニケーションを進めるということさえ難しい状況であった。だが、様々なやりとりを通じて次第にワンチームになっていき、2024年4月1日、上下分離による公有民営方式で新たな鉄道がスタートすることになった。

新生近江鉄道出発式の記念入場券セット新生近江鉄道出発式の記念入場券セット
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 4月6日には「新生近江鉄道出発式」が開かれ、斉藤鉄夫国土交通大臣ら多くの来賓のほか、三日月大造滋賀県知事、沿線市町の首長、飯田則昭近江鉄道社長らが出席した。

「ここまで来ることができて本当に良かった」「本番はこれからだ」

 参加者の表情からは、安堵感と緊張感とが合わさったような心境が見てとれた。