(舛添 要一:国際政治学者)
1月23日に行われたニューハンプシャー州の共和党予備選で、トランプがヘイリーに勝った。16日のアイオワ州の党員集会に続くトランプの連勝である。
ヘイリーは撤退しない
選挙結果は、トランプが54.6%、ヘイリーが43.1%(集計率92%)で、11ポイント以上もの差でトランプが制した。ヘイリーは善戦したものの、共和党の穏健派が強いこの州でも勝てなかったことは痛い。
ニューハンプシャー州では、共和党員として登録していなくても投票できる。そこで、ヘイリー陣営は無党派層に働きかける戦術をとり、無党派層の6割の支持を得た。しかし、共和党の保守的なトランプ岩盤支持層は強固であった。出口調査によると、共和党員の4分の3がトランプに投票している。
ヘイリーは、選挙戦を続けることを表明した。そして、その根拠として、民主党のバイデンと対決するとき、共和党では、トランプでは負けるがヘイリーでは勝つという世論調査の結果を示した。
次は2月8日のネバダ州の党員集会であるが、ヘイリーは不参加を決めており、トランプの勝利が確実である。
その後は2月24日のサウスカロライナ州での予備選挙であるが、この州でヘイリーは知事を務めたことがあり、勝算ありと見ての強気の姿勢である。