コロナ禍では線路の石を缶詰にして販売
鳥塚氏:当社の看板列車である「えちごトキめきリゾート雪月花」でも、1列車あたりの売上は30万〜40万円というところです。けれども「雪月花」の運転には大変な手間がかかります。料理だって手配しなければならない。
それに対して、夜行列車はやることはほとんどありません。要員の手配ができれば、あとは弁当とカップラーメンを用意するだけで良いのです。
2020年2月にも運転して、これも満席になったところで、コロナ禍が本格的になりました。この時期にはお客様の数が激減したのですが、レトルトカレーを商品化し、私が撮ったえちごトキめき鉄道の前面展望をYouTubeにアップして、会社のホームページにリンクさせました。そうして誰もが「自宅にいながら乗った気分を楽しめる」ようにしたのです。
その次に、銚子電気鉄道さん、天竜浜名湖鉄道さんとコラボして線路の石を缶詰にして販売、マスクも売って、この時期は「巣ごもり需要」を喚起するように努めました。
──もしも、コロナ禍がなければと、日本中の人が嘆いていた時期でした。
鳥塚氏:2020年はそのようなことをやりました。同時に、この年の暮れからは、413系と455系急行型電車を譲渡してくれないかと、JR西日本との交渉を始めています。