(国際ジャーナリスト・木村正人)
UAEはロシアにとって中東最大の貿易パートナー
[ドバイ発]ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は4機のロシア戦闘機に護衛されて6日、国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)が開かれているアラブ首長国連邦(UAE)を訪れた。ムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーンUAE大統領と会談し、両国の多角的な協力関係の拡大と中東情勢を中心とした国際問題を協議した。
ロシア側からセルゲイ・ラブロフ外相、アンドレイ・ベロウソフ第1副首相、デニス・マントゥロフ、アレクサンドル・ノヴァク各副首相、ドミトリー・ペスコフ大統領報道官、チェチェン共和国のラムザン・カディロフ首長、中銀総裁、国営企業のロスコスモス(宇宙開発)、ロスアトム(原子力)、ロスボロネクスポート(武器輸出)関係者が加わった。
ムハンマド大統領は「親愛なる友プーチン、UAEへようこそ。またお会いできてうれしい。過去数年にわたり両国の国家と国民の相互利益のためにさまざまな分野で関係を発展させてきた。UAEは中東および湾岸地域におけるロシアの最大の貿易パートナーだ。UAEはロシア経済への主要な投資国で非石油部門への投資は昨年103%も増加した」と強調した。
これを受けプーチンは「私たちを招待し、友好的な歓迎をしてくれたことを感謝する。UAEは建国52周年を迎えた。ソ連は独立をいち早く承認した。昨年の貿易成長率は67.7%で、今年はさらに伸びる。投資活動も同様だ。昨年はロシアから90万人強の観光客がUAEを訪れた。アラブ・パレスチナ・イスラエル紛争の状況についても話し合う」と応じた。