(作家・ジャーナリスト:青沼 陽一郎)
ことごとく消えた「ジャニーズ」
「ジャニーズ」が消滅した。
ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、同事務所が10月2日に開いた会見で、17日付で社名を「SMILE-UP.(スマイルアップ)」に変更して、被害者の補償対応に専念し、補償の終了と同時に廃業すると表明していた。
5日から6日の朝にかけては東京都港区の本社ビルに掲げられていた「Johnny&Associates」の看板を撤去し、16日にはグッズなどを販売するジャニーズショップも営業を終了。17日の午前0時を過ぎると公式サイトも移転して新社名となった。
「ジャニーズJr.」が「ジュニア」に、「ジャニーズWEST」が「WEST.」に変わるなど、ファンクラブの名称や一部の関連会社の社名からも「ジャニーズ」の文言が消えた。「関ジャニ∞」などの所属グループ名も変更される予定だ。
「全てジャニーズとつくものはなくなります」
東山紀之社長は会見でそう明言していた。また、ジャニー氏の姪の藤島ジュリー景子前社長は、会見に寄せた手紙でこう綴っていた。
「ジャニー喜多川の痕跡をこの世から一切なくしたいと思う」
その通りに動き出したと言える。会見では、タレントのマネジメントや育成を担う新会社を設立して、社名はファンクラブを通じて公募することも発表している。