米メタが、欧州で「Facebook(フェイスブック)」や「Instagram(インスタグラム)」の広告なし有料サービスを計画していると、米ウォール・ストリート・ジャーナルやロイター通信が報じた。
モバイルアプリは月2000円
ユーザーの同意を得ることなく、サービスの利用履歴に基づく広告(行動ターゲティング広告)を配信することを制限する、欧州連合(EU)の規制に対処するのが狙いだという。
メタの幹部は23年9月、アイルランドの情報保護当局やEUのデジタル競争当局との会合で、この計画の詳細を説明した。メタはこの有料サービスを「SNA(サブスクリプション・無広告)」と呼んでおり、数カ月後に欧州のユーザーに向けて展開することを楽しみにしていると述べたという。
欧州の利用者には、引き続きFacebookとInstagramを行動ターゲティング広告付きで利用するか、広告のない有料サービスで利用するか、の選択肢が提供されるという。
ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、メタは規制当局に、FacebookまたはInstagramのパソコン版では月10ユーロ(1570円)程度、追加のアカウント1つに付き約6ユーロ(約940円)を請求すると伝えた。モバイルアプリでは、米アップルと米グーグルのアプリストアに支払う手数料を考慮に入れ、月約13ユーロ(約2040円)を請求することになると関係者は話した。
メタの広報担当者は、当社は行動ターゲティング広告付きの無料のサービスを支持しているが、「変化していく規制要件を確実に順守するための選択肢」を模索している、と述べた。