大阪・関西万博のマスコットキャラクター「ミャクミャク」(写真:つのだよしお/アフロ)
  • 大阪・関西万博のパビリオン建設が大幅に遅れている。
  • 労務費や物価の高騰など遅れの要因は一つではないが、根底にあるのは万博協会のマネジメント能力の欠如。
  • 日本はオペレーションの高さを世界に誇ってきたが、その部分も劣化し始めているのかもしれない。

(植村 公一:インデックス代表取締役社長)

 2025年国際博覧会(大阪・関西万博)のパビリオン建設が遅れているという報道が連日のようになされています。

 私が代表を務めるインデックスは建設・インフラプロジェクトのプロジェクトマネジメントが本業であり、いくつかのパビリオン建設のプロジェクトマネジメントに実際に関わっているため、着工前に必要な建築基準法上の仮設建設物許可申請が進んでいないという話は少し前から聞いていました。

 それでも、万博開催まで2年を切っている今、許可申請を出した国内パビリオンが全体の約3割に過ぎず、参加国・地域の海外館に至っては申請数がゼロという状況には驚きを禁じ得ません。

大阪万博パビリオン、国内勢も足踏み 着工申請3割(日経新聞)

 設計に半年、建設に1年ほどかかるとすれば、遅くとも7月中には建設会社を選定し、年内には確認申請を出す必要があります。少なくとも、インデックスがプロジェクトマネジメントに関わっているパビリオンは、このスケジュール感で動いています。

 日本国際博覧会協会(万博協会)は、着工に必要な手続きや建設会社との交渉の代行、デザインの簡素化についても参加国・地域に提案しているようです。

 また、自前でパビリオンを建てる参加国・地域に対して、万博協会が建設を代行したり、協会が建てた建物に入居してもらったりという対応も検討していると報じられています。

 ただ、それぞれの国・地域が趣向を凝らした海外パビリオンは万博の目玉の一つ。各国がどこまで応じるのかはわかりません。

大阪万博海外館、日本が建設代行検討 着工申請なおゼロ(日経新聞)

 なぜパビリオンの建設がここまで遅れているのか。この点については既にさまざまな角度で報じられていますが、一つ言えるのは、建設会社が慎重になっているという点です。