「高度な言語能力を持つ生成人工知能(AI)」は、さまざまな専門職が現在行っている仕事の多くを迅速にこなすことができる」──。米ウォール・ストリート・ジャーナルや米フォーブスが、米最新研究を基に報じた。
米労働人口の約2割、仕事の半分以上に影響
米ペンシルバニア大学や、生成AI「ChatGPT(チャットGPT)」開発の米オープンAI(OpenAI)などの共同研究によると、税理士は生成AIに最も影響を受ける職業の1つだという。その仕事の少なくとも半分は、AIを利用することで今よりはるかに迅速に行えることが分かったとしている。同様のことが数学者や通訳者、ライターなどにも当てはまるとしている。
研究グループは2023年3月27日に「大規模言語モデルの労働市場への影響に関する初期の考察」と題するワーキングペーパーを公表した。
この調査は、GPT (Generative Pre-trained Transformer) モデルと関連技術が職業に与える潜在的な影響を調べ、各職業への影響度合いを評価したものだ。
それによると、米労働人口の約80%はGPTの導入によって、少なくとも仕事の10%が影響を受ける可能性がある。また、米労働人口の約19%は、仕事の50%以上が影響を受ける可能性があるという。