(小林偉:放送作家・大学講師)
プロ入りしてからの登場曲をたどる
空前の盛り上がりを見せた、野球世界一決定戦、WBC。
ご存知の通り、漫画の世界でも「出来すぎ」と言われそうなほど、これ以上は望めないだろうというドラマチックさで、日本代表が見事に世界一の称号を掴み取りました。
選手個々を徹底的に信頼し、悉く好結果に結び付けた栗山英樹監督の采配はもちろん、チームの精神的支柱となっていた、今回の代表メンバー最年長にして現役バリバリのメジャーリーガー=ダルビッシュ有投手、今季からメジャーリーガーとなる吉田正尚選手の大活躍、不振に喘ぎながら、最後に爆発した最年少三冠王=村上宗隆選手などなど・・・勝因や名シーンを挙げていたらキリがありませんが、その中で、やはり圧倒的な存在感を発揮していたのが、大会MVPも獲得した大谷翔平選手ですよね。
優勝決定後、アメリカのテレビ局によるインタビューの第一声が「あなたはどこの惑星から来たのですか?」だったことにも、その異次元の活躍ぶりが窺い知れます。
さて今回は、そんな大谷翔平選手と音楽の関係・・・彼がグラウンドに向かうときに球場で流される「登場曲」にスポットライトを当てたいと思います。
二刀流の大谷選手の場合は、ピッチャーとしてマウンドに向かうときと、バッターとして打席に向かうとき、それぞれに「登場曲」があるんですが、どちらも基本的にご本人が選曲しているようなんですね。それが彼がプロ入りしてからの10年間に少しずつ変えられているんですよ。
まずはまだ日本の北海道日本ハムファイターズにいた新人の頃のピッチャー時の「登場曲」がこちら。