(英エコノミスト誌 2023年3月18日号)

破綻したシリコンバレー・バンクの店舗に入る預金者たち(3月13日、米カリフォルニア州サンタクララ市で、写真:UPI/アフロ)

金利の上昇で銀行が危険にさらされている。システムを修復する時が来た――またしても。

 10日ほど前であれば、銀行は2007~09年の金融危機の悪夢の後に修復されたと思っていたかもしれない。

 それが今、銀行にはまだ心臓が止まるような恐怖をもたらす力が残っていることが明らかになった。

SVB破綻に怯える投資家

 3月9日に米国のシリコンバレーバンク(SVB)がすさまじい取り付け騒ぎに見舞われ、わずか1日で420億ドルの預金が流出した。

 しかも、SVBはほんの1週間で破綻した米銀3行のうちの1行でしかない。

 規制当局は週末にかけて大慌てで救済策をまとめた。それでも顧客は安心できず、自分の預金は大丈夫なのかと再度問いかける事態になっている。

 投資家は怯えている。

 今月に入ってから米銀の株式時価総額が2290億ドルも吹き飛び、率にして17%減少した。

 米国債利回りは急低下し、市場は今では米連邦準備理事会(FRB)が夏に利下げを始めると見ている。

 欧州や日本でも銀行株は急落した。

 別の問題を抱えているクレディスイスは3月15日に24%もの株価急落に見舞われ、翌16日にスイスの中央銀行に流動性支援を要請した。

 世界金融危機から14年経った今、銀行はどれほど脆弱なのか、当局は不意を突かれたのかといった疑問が再び渦巻いている。