V字型のコミュニケーションは、上の立場から部下へのコミュニケーションが一方的で、B・C間の世界が分断された状態です。一方、三角形のコミュニケーションでは、B・C同士が対話を図る状態であり、そこに仲間意識が芽生える可能性も出てきます。これこそが、コミュニティの基であり、三角形のコミュニケーションが多い組織では幸福度が増していくのです。

 仕事においては指示や依頼、報告などの要件を伝えるコミュニケーションが中心になりがちで、それを個別に行っているとどうしてもV字型のコミュニケーションになってしまいます。ですから三角形になるような組織づくりをしていかなければなりません。

 私たちが提供するサービスでは、V字を消して、組織内に人工的に三角形のコミュニケーションをつくります。それが社員のエンゲージメントの強さや、組織全体の風通しにつながると考えています。

ハピネスプラネット代表取締役CEOの矢野和男氏

「応援」で三角形のコミュニケーションを促す

藤田 三角形のコミュニケーションは、リアルではなくオンラインでもいいのですか?

矢野 はい。リアルかオンラインかというよりも、内容が大切です。要件を伝えるのみのコミュニケーションはリアルであっても結局V字になりがち。さらにいえば、V字型のコミュニケーションは、相手が仲間である必要がありません。機能のためのコミュニケーションなんです。

藤田 自分の会社のことを思い出しました。弊社の場合は、オンラインのコミュニケーションが増えた時期に、話が要件のみになりがちでした。オンラインは画面を通じて行うので、相手の周りも見えづらいし、雑談してよいかもわからない。すると会議があっけなく終わってしまうんです。特に最初の非常事態宣言の際は、会社の中でV字型のコミュニケーションが乱立していました。オンラインでも会議前後の雑談を意識的に行うようにすると雰囲気も変わった気がします。

矢野 たしかに雑談は大切です。企業は効率のために分業をせざるを得ない部分があるので、どうしてもV字が発生してしまうこともあります。仕事さえまわっていればよいと考える人が多くなれば、さらにV字型が増えてしまう。だからこそ、三角形を意識したコミュニケーションを積極的に取り入れることが重要です。

 そこで私たちは、三角形のコミュ二ケーションを促すために「応援」を取り入れました。応援であれば必ずしも要件が必要ではなくなり、自由なコミュニケーションが生まれます。