大谷翔平投手(写真:AP/アフロ)

 6年ぶりに開催される野球の世界一決定戦開幕まで50日を切った。3月8日から初戦がスタートする第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)だ。

 3大会ぶりの優勝を狙う野球日本代表・侍ジャパンは全30人の最終ロースターにMLB(メジャーリーグ)からダルビッシュ有投手(サンディエゴ・パドレス)、大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)、鈴木誠也外野手(シカゴ・カブス)の日本人メジャーリーガー3人を1月6日に先行発表する形で早々と組み込んだ。

 2年連続で沢村賞に輝いたオリックス・バファローズの山本由伸投手、令和初の三冠王となった東京ヤクルトスワローズの村上宗隆外野手らNPBオールスターメンバーも含め今大会の侍ジャパンは「史上最強」の呼び声が高い。そんな最強サムライの中においても一際注目を集めるスーパースターは、やはりMLBで数々の歴史を塗り替えている二刀流プレーヤーの大谷だろう。

日の丸を背負った短期決戦に二刀流で臨むけた外れのプレッシャー

 WBCは今大会が初参加。前回の2017年大会では主力としての参加が期待されていたものの故障により、直前で辞退に追い込まれていた。

 それだけに大谷は「優勝だけ目指して、勝つことだけを考えたい。前回出られなかったですし、自身としても初めてのWBCなので、楽しみにしながら頑張りたいと思っている」と力強い抱負を述べ、さらに「日本のトップの選手たちが一つのチームで他の国のトップ選手たちとやっているのを見るだけでワクワクしていた。今度は自分がその立場になっていいプレーを見せたい」と続けて熱い胸の内も露わにしている。

 ただ、この大谷のWBC参加に関しては米移籍5年目の2023年シーズンに悪影響を及ぼす可能性を懸念する向きもMLB関係者や有識者の間で実は少なくない。